人生の大半を占めることになる「睡眠」をテーマに、牛飼いの嫁 こんどうゆか が「眠り製作所」の 木榑浩之さんと一緒に眠りについて学んでいきます。
こんにちは!牛飼いの嫁こと こんどうゆか です。
「食べてすぐ寝ると牛になる」なんてことわざがありますが、そのとおり、牛さんは食事のあとは、ぺたんと座って消化に集中します。(本当に眠ってしまうわけではありません。)
人間も食事のあとは、すぐに動く気になれず、ひとやすみしたくなりますね。
ことわざは、食べてすぐ横になる様子を、だらしがないと咎めるニュアンスで使われますが、食後のひとやすみ、消化のためには、よい習慣だそうですよ。本当に眠ってしまうのはNGだけど。
牛さんのことわざはさておき(笑)
今回は、みんなが気になる、睡眠と肥満の関係について、眠り製作所の木榑さんに教えていただきました!
ダイエットの敵!睡眠不足と食欲の関係
睡眠不足が続くと、どうも食べすぎてしまって太る…そう実感したことはありませんか?
わたしは、起きている時間が長いと、口寂しくてパクパクおやつをつまみ食いしてしまうので、ちょっと身に覚えがあります。
睡眠不足と食欲の関係については、すでに科学的根拠が示されているそうで、睡眠不足になると、食欲が増す空腹ホルモン「グレリン」が約15%増え、食欲を抑える満腹ホルモン「レプチン」が約15%減少してしまうそう。
つまり、睡眠不足だと空腹感を感じやすく、満腹感を得にくいということ。口寂しく感じるのは、ホルモンのバランスが関係していたんですね。
寝ない子は太る?睡眠と肥満の関係
子供の睡眠不足は、大人以上に深刻かもしれません。
というのも、幼いころに睡眠時間が不足していた子供は、睡眠時間が十分だった子供に比べて、成長後の肥満率が高くなることがわかってきたそうです。
これは幼い頃の睡眠不足は、その後のボディスタイルをを左右しかねないという、恐怖の研究結果。子供にかかわらずですが、睡眠不足は「成長ホルモン」の分泌が不十分になってしまうことが原因です。
成長ホルモンは、子供の成長を促すのはもちろんですが、大人にとっても脂肪を分解したり、骨や筋肉を作ったりと、健康維持にとって大切な役割を果たしているホルモンだそう。
成長ホルモンは睡眠中に分泌されるホルモンなので、睡眠が十分でないと、ホルモン分泌量が減り、結果として、体脂肪(とくに内臓脂肪)が増加して、肥満症を招いてしまう可能性があるということがわかっています。
睡眠不足は、百害あって一利なし、まさにダイエットの敵!ですね…
睡眠不足解消のキーワードは「眠りの質」
そうはいっても、忙しい毎日。十分な睡眠時間を確保するのは難しいですよね。
そこで注目すべきは、眠りの「質」です。
いままでの連載でもお伝えしてきましたが、睡眠時間だけに着目するのではなく、朝の目覚めにも着目して、眠りの質を改善していきましょう!
「質のいい睡眠」を得るために必要なこと
眠りの質をアップさせるには、日中の過ごし方が大切になってきます。起きている時間と寝ている時間、それぞれ単体で考えてもダメで、繋がった輪として捉えることが重要なんだそうですよ。
▼日中
日光を浴び、適度な運動をする
▼夜
「夕食→ひとやすみ→お風呂→睡眠前のルーティーン」と、一連の流れを整えて入眠する
眠りの質を向上させるためには、1日トータルで生活習慣を見直してみるのがいいですね。
加えて、寝室の環境を整えることも重要です。清潔な寝具、適度な暗さ、自分にとって心地よいと感じる環境を目指して、工夫してみてくださいね。
まとめ
睡眠不足は、食欲をつかさどるホルモンのバランスが乱れて食べ過ぎてしまったり、成長ホルモンの分泌が減って体脂肪が増加してしまう可能性があります。
そうはいっても忙しい日々。なかなか睡眠時間を確保するのも大変です。
そんなときは、睡眠時間だけじゃなく、朝すっきりと目覚められるよう、眠りの「質」にこだわってみるのが正解です。
眠りの質をアップするためには、日中の適度な運動や、夜眠りにつくまでの流れ、寝室の環境などが重要。
この機会に、睡眠環境を見直してみると、ダイエットの効率がアップしちゃうかもしれません。
参考:『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(友野なお著、大和書房)、眠り製作所
牛飼いの嫁&ライター。2018年に縁もゆかりもない田舎町へ移住して、旦那さんの夢だった牛飼い暮らしをスタート。現在は、牛とイヌと旦那さんと、のんびり暮らしています。(Twitter:@yukais_1983)