新感覚コラム『&Artist(アンド アーティスト)』
目黒区に実在するCafeスタジオ「らんすみれ」を舞台に、オーナーの「僕」とアーティストたちが繰り広げる物語、『&Artist』。「らんすみれ」と「僕」はホンモノですが、コラム内のストーリーや写真はフィクションです。ぜひ、この新しい新感覚コラムをお楽しみください。・一覧はこちらから
・第1話 様変わりするCafe
・第2話 一見さんお断りのCafeスタジオ
・第3話 アーティストの卵
・第4話 せめて1枚!
・第5話 本物に震える
・第6話 動くモデル
■前回までのお話
プロのスタッフとモデルが集結し、はじまった撮影に驚くばかりのサクラ。これまでの素人が集まって作る作品とは、まるで違うスタンスに衝撃を受ける。
(今日、自分が目の当たりにした “現場” ってどういうことなんだろう。だって、モデルさんて、可愛く美しく、”撮影の主役”じゃ無いの?「私を可愛く撮ってね!」という、スタンスかと思ってた)
サクラはそう考えたようだ。
ワンカット終わるたびにみんなで覗き込む Mac。フォトグラファー、ヘア、メイク、スタイリスト、当然と言えば当然だけど、やっぱり自分の “担当個所” に1番に目が行く。
そして、少なくともサクラの見てきたモデルたちは、「この顔ヤダ!」「私のこの目嫌い!」「こっちの表情良いかも..」などといって、「自分が可愛く写っているかが最重要ポイント」になっていた。
しかし、今回のモデルであるAgaは、さらっとモニターを見た後、スタッフみんなの顔色を不安げな表情を交えて見だした。
そう、Agaはこの作品を演じてる『表現者』と言う “部署” なのだ。自分が主役だなんて、少しも思ってない。
この作品を演じきって初めて『自分の存在価値』であることを、このミドルティーンの女の子は分かっている。
高いレベル!!
スゴい世界!!
この時、サクラは初めてスタッフから聞かされた。
『このコは近い将来、パリコレのランウェイを歩くよ!』
第8話へつづく。
「Cafe らんすみれ」も「僕」も実在しますが、物語や写真はフィクションです。引き続き、「Cafe らんすみれ」に没頭する「僕」や、作品作りに没頭するアーティストたちの、新感覚コラム『&Artist』をお楽しみください。
企画/tocco,文/kou
コメントを残す