皆さん、宇宙食って食べたことありますか?
子どものころから宇宙にはとっても興味があったんですが、「宇宙に行きたい!」ということよりもその宇宙の関連技術にわくわくしたのを覚えています。
限られた空間と限られた環境の中で食べることができる宇宙食には特に興味があったので、今回の「宇宙食ナイト(試食会)」はある意味念願のイベントと言えるかもしれません!
「SPACE FOODシリーズ」を中心に10品を用意し食べてみたので感想などまとめてみました。
目次
レトロな宇宙船で宇宙食を食べる。

場所は中銀カプセルタワービルの1部屋。
ここに住んでいる方から「レトロな宇宙船っぽいカプセルで何か面白いことできたらいいね!」という話を聞いて「宇宙食食べよう!」って言いだしたのが事のきっかけ。
黒川紀章が手掛けたカプセル型マンション。ここほど宇宙食ナイトに適した部屋はないかもしれませんね。笑
中銀カプセルタワービルの部屋については、部屋の住人に許可をいただいて撮影させてもらいましたのでぜひのぞいてみてください。
宇宙食を買いに行こう!


ネットでも購入することができますが、今回は東京・浜松町の世界貿易センタービルにある「宇宙のお店」に行ってきました。
このお店は、JAXA(宇宙研究開発機構)の前身組織であるNASDA(宇宙開発事業団)の時代からグッズ開発、宇宙食や宇宙雑貨などの紹介や販売を行っているお店です。

お店の一角には、宇宙食がずらり!
と、ここで誤解のないように一応説明をしておきますと、販売されている宇宙食「スペースフード」は宇宙飛行士の宇宙食と同じ「フリーズドライ製法」で製造した食品で、実際に宇宙飛行士が食用に供されているものではないということ。
また「宇宙日本食」というブランドもあり、これはJAXAが評価し宇宙食としての基準を満足している場合に宇宙日本食として認証しているそうです(詳細はこちら)。こちらも、実際の宇宙日本食とは保存方法などの点で異なるとのことでした。
さて、購入した宇宙食を食べていきます!大きく3つに分けてありますので、気になるものから読んでいただいても大丈夫です。
主食やおかずになる宇宙食!
まずは、一般的に主食になるものやおかずで出てきそうな宇宙食をご紹介します。
宇宙白飯(宇宙日本食)


まずはこれでしょう。
お湯か水を注ぐだけでふんわりご飯が完成するという「宇宙白飯」です。これ1袋で、260g(お茶碗で軽く2杯)分の白飯を作ることができます。
やはり、水でも作れるというところがすごいなぁ。お湯なら15分、水なら1時間で完成とのこと。お湯を入れる前はサラッサラのお米が入っています。
パッケージにはジップがついているので、お湯や水を入れて閉じておけばOKです。


お湯を入れて待つこと15分。完成した白飯がこちらです!
レンチンの白飯とはちょっと違う食感で、これが思っていた以上に美味しい。お湯を入れて15分必要なので熱々の状態というわけにはいきませんが、お湯の配分を間違わなければベチャッともしないし白飯感は十分ですね。
「これは何か一緒に食べるものが欲しい!」
ということで、次はこちら!
SPACE CURRY(宇宙日本食)


日本人宇宙飛行士用にJAXAとともに開発されたというスペースカレー。
無重力の宇宙船内では地上と味覚反応が異なるようで、変化に対応するためにスパイシーで濃い味にしているんだとか。また、宇宙空間での生活をサポートできるような栄養素を配合しているそうです。
そして「地上での作り方」という説明が面白い・・・!

ちなみに、無重力空間ではお湯で温めず専用の加熱トレーで温めるそうです。
気圧が変わると、沸点も変わってしまうので温まりにくくなったりさうるのかな?とか話しながら試食を続ける宇宙食ナイト。
最高に楽しかったです。笑


地上で食べても美味しい。
確かに味は濃いような気はしますが、白飯との相性は言うまでもなく抜群ですね。
TAKOYAKI(たこやき)


「食べだすとやめられない」というキャッチコピーに期待大のたこやき。
たこ焼きを模したスナック菓子をイメージしたいたのですが、見た目はまさにそんな感じ。ただ、食感が全然違いました。
フリーズドライなので、もちろん中までサクッとした状態になっています。タコもしっかりサクッとした状態で入っていました!

サクサク感という意味ではスナック菓子と同じなんですが、「サク」の種類が違うというか。空気の量が多いスナック菓子の方がサクッと軽い感じがしますかね。こちらは、中身がしっかり入っている状態でフリーズドライにしているせいか、意外と固い!
食べていくと、食材の味わいがだんだん広がってくるのも面白いとこ。
エビピラフ・エビグラタン

どちらも味の想像はつくものの、どういう形で入っているのか不思議だった商品です。
噛めば噛むほどに味わいが広がるエビピラフに、クリーミーなエビグラタン。原材料名を見ていただくとわかるんですが、しっかりと野菜やエビなどが入っているのでここら辺がお菓子との違いかなぁ。

エビピラフは白飯のようにお湯などで戻すことはなく、そのままいただきます。口に入れた瞬間はそこまで味を感じないんですが、噛めば噛むほど確かに味わいが広がる・・・!
ただ、ライスを食べているというよりはお菓子やシリアルを食べているのに近い印象かな。
これ、お湯や温かいミルクとかに入れてちょっと味整えたら、美味しいリゾットが作れそう。


エビグラタンは、ちゃんと2層に分かれていて驚きました。「エビグラタンを模したもの」ではなく「エビグラタンをフリーズドライしたもの」だからこそこうなるのか。
エビとクリーミーな味わいは確かに感じる!ただ、マカロニが入っているんですがマカロニを感じることができなかったのが残念。
1度は食べてみたいフリーズドライスイーツ!

次はスイーツの宇宙食をご紹介します。まさか、アイスクリームやケーキまでフリーズドライで作ってしまうとは。
レアチーズケーキ


フリーズドライ状態でも安定して美味しかったレアチーズケーキ!
フィリーズドライなので、厳密には「レア」ではないんですが、注目すべきはそのくちどけですね。
少し舌に残るまさにレアチーズケーキのようなくちどけと味には驚きましたよ。こういうお菓子ありそうだな。
フリーズドライなのであんまり効果はないかもしれませんが、冷蔵庫で冷やして食べるとよりおいしく食べられそう!あとは、ジャムとかのせても美味しいかも。
YHOKAN ようかん(宇宙日本食)

もはや、ようかんでしかない。
美味しいようかんでした。
逆に、ほぼ通常と同じ状態で宇宙食として再現できるという部分を評価するべきかもしれない・・・!
バニラアイス


バニラアイスと聞くとどうしても冷えているイメージが先行してしまうので、食べた瞬間に口に広がるバニラアイスの味に違和感を感じます。
が、確実にバニラアイスの味です。

くちどけ感はレアチーズケーキとは少し違い、バニラアイスの方がサラッと溶けていく感じ。
全く商品の良さを体感できないかもしれませんが、このままコーヒーに入れても美味しそう。
番外編!
スペースフードシリーズとは別に、関連商品も食べてみたので合わせてご紹介しますよ!
宇宙を旅した乳酸菌のグミ

高知県のひまわり乳業が行った乳酸菌の宇宙実験。国際宇宙ステーションでの実験を経て地球に還ってきた乳酸菌「宇宙乳酸菌」をグミキャンディに練り込んだ商品です。
美味しいグミでした!
柿の種 ギャラクシーミックス


「(宇宙食の)亀田の柿の種」が宇宙日本食としてJAXAに認証された記念として、ギャラクシーミックスを販売!
かなりピリッとしますが、これが本当に美味しい。見かけたらぜひ試してみてください。
まとめ
「フリーズドライ技術はすごいね」
「未来とか宇宙とか、今想像していることを今後どうやって具現化していくんだろうね」
いつも、仕事の愚痴とか「疲れたー」とか言いながらお酒を飲んる人も多いと思いますが、たまにはこういう未来の話をしながら飲むお酒も楽しいかもね・・・!