世界中のみんながわくわくしている時期になりました。
今回はニューヨークのクリスマスについてお話しさせて頂きたいと思います。
ミッドタウン・ロックフェラーセンターのクリスマスツリー
これはマンハッタンの中心に位置するミッドタウンにある、ロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。
毎年この素敵なツリーを見ようとホリデーシーズンには文字通り “世界中の人々”がNYに集まってきます。ツリーの点灯式は数万人は集まると言われていて、サンクスギビングデーの翌週の水曜日に行われる特別なイベントです。TVでのライブ放送に向けて大規模な警備が行われ、セレモニーの前には世界的に有名なアーティストのコンサート等があり雰囲気を盛り上げてくれます。
そして、ひとつ素敵なエピソードがあります。
点灯式の前にクリスマスツリーがロックフェラーセンターに運ばれてきます。セットしている間に葉っぱがひらひら…と周りに落ちてしまいますよね?その葉っぱを拾うと幸せが訪れると言われている言い伝えがあるんだそうです。私はまだセットしている所も点灯式も見に行った事がないので、いつかその場に居合わせられる事を心待ちにしています。
ブライアントパーク
こちらは私が世界で一番大好きな公園。ブライアントパークです。
ロックフェラーセンターやセントラルパークに比べると小さな公園ですが、それが逆にたまらなくキュートなんです。
オフィス街の真ん中にあるので、普段のランチタイムはピクニックをしている人々でとても賑わっています。お天気のいい日にここで食べるレッドベルベットケーキは絶品なのです。- 目の前に行列の出来る有名なケーキ屋さんがあるんです –
この時期になるとツリーのふもとにアイススケートリンク、そしてホリデーマーケットまでが突如として現れるんです。程良い敷地にぎっしり!と素敵が詰まっている様で…うーん!もう本当に最高です。
ブルーとレッドが特徴的なツリーはブライアントパークならでは。
どこの国に行っても、やはりクリスマスツリーのオーナメントは別格。クリスマスが近くなると特設フロアが作られて、クリスマスグッツやオーナメントが売り出されますよね。
眺めているだけでも十分楽しいのですが、バスケットに沢山詰められて山のようにディスプレーされている所を見ているとついつい欲しくなってしまいます…まるで、クリスマスの魔法にかかってしまったかの様に。
オーナメントってクリスマスツリーに飾るには個数が必要…凄く繊細なオーナメントも素敵だけど飾るには壊れてしまわないか不安…うーん。でもやっぱり欲しい…そんなに気持ちになりませんか?
私はいくつか箱に詰めて可愛くラッピングしてみたり、クリスマスカードに同封してみたりと、気に入ったオーナメントを贈る事があります。私の中では、これは特別思いれのある贈り物なんです。
繊細でキュートなオーナメントを見つけたら- 例えば旅行先で見つけた思い出の物でも素敵だと思います -大切な友人達に送りたくなってしまいますよね。気持ちを込めたユニークな、本当に特別な何かを送りたくなった時に!是非試してみてくださいね。
突然売り出されるツリー
さて、これはどこだと思いますか?
特別なフラワーマーケットでは無いんですよ。
クリスマスが近くなってくると、毎日歩いていた普通の道にこの様に突然ツリーが売り出される事があるんです。
この景色が目に入ると、この時期が来たのね!とみんなが真剣に今年のツリーを選んで、その場で大きさを調整してカットしてもらったりとシーズンならではの光景を見かけます。
フレッシュないい香りが漂っていて、わくわくします。でも一体こんな街中で購入して、どうやって持って帰るのでしょう… 私は小さいものを選んで自転車に積んで、勿論すごく寒い中を楽しみながら必死にこいで帰った事があります。今では良い思い出ですが、きっとクリスマス・ハイだったから出来たのだと思います。
クリスマスの飾り付けは家庭によって特別なルールがある事もあります。
代々受け継がれているオーナメントを使う・毎年一つづづオーナメントを買い足していく・飾り付けはパパの仕事・プロにお願いする
等バラエティーに富んだルールを耳にしますが、共通して感じる事はどれだけこのシーズンを大切に思い、考えてるかが伝わって来るという事です。
マグノリアリーフ
そして、ニューヨークのクリスマスで絶対に外せないものがこちらです。
– 一番手前の花瓶に生けているものです –
“マグノリアリーフ”と言って、マグノリアの花の葉っぱです。日本語ではモクレン科のお花にあたるものです。
リースやスワッグを作成する時は勿論ですが、小さなアレンジメント・大きなディスプレーとにかく何にでも使用されます。少し硬く、しっかりとした葉物なので長持ちもして、水が無くても大丈夫。徐々にドライになっていく様子もクリスマスらしくって素敵なんです。
この写真の様に、特に何もアレンジを加えずにただ店頭に飾るだけでもクリスマスを感じるインテリアになります。クリスマスと言えばモミの木、と同じ様にこちらのリーフもNYの人々に愛されているものなのです。
私の勤務していたお花屋さんは”Traditional – 伝統 -”を大切にしている、リッツカールトンホテルNYのアレンジメントを全て担当していました。
毎年リッツカールトンのクリスマスデコレーションにはこのマグノリアリーフがあしらわれるんです。伝統的なクラシックなクリスマスが似合うニューヨークと、マグノリアリーフは切っても切れない関係なのでしょう。
マンハッタンは東京の山手線1周程の面積しかないと言われていますが、クリスマスの時期は全てがクリスマス一色になります。
最高の魔法にかかれるベストシーズンはまさに今。
Happy holidays.
■写真・コラム:CARLA(カーラ) Anna Kitano
幼少期より自宅のあったアメリカ/LAを中心として様々な国の文化/世界観や空間装飾に触れながら感性を養った。書籍出版/個展等を行うシルクフラワーアーティストの母の影響もあり、客室乗務員としての勤務を始めてからフレッシュフラワーアレンジメントの世界へ。お花単体ではなく、テーブル上のコーディネートをトータルで彩り空間を楽しむというプレゼンテーションスタイルを大切にしている。
イギリス/ニューヨークに渡航。ロンドンに本店を置き、ロンドンオリンピックのメダリストブーケを作成する等で世界的に有名なJANE PACKERでの勤務を通して経験を積む。現在はイベント等のフラワー装飾/イベントレッスン等を開催しながらエアラインスクール講師としても活動中。
・取得資格等
LE CADEAU/Basic course・Advanced Course,JANE PACKER FLOWER SCHOOL LONDON/Career Course Certificate, Briller/Table Coordinate Basic Lesson,SENSE/Table Coordinate Certificate,Official instructor,Salon de M /Junior Tea Adviser