Happy Valentine’s Day
街の中が少しずつバレンタインらしくなってきました。ハートモチーフを目にすると胸がざわざわ・きゅんきゅんする時期ですね。
国によってバレンタインの文化は大きく異なりますが、アメリカの場合は男性から女性へ愛を贈るという事が日本との一番の違いです。”バレンタインだからチョコレート” という感覚は基本的にはありませんが、お花・カード・プレゼントを贈って素敵なディナーを過ごすという事がベーシックなデートのようです。
その他にも恋人への告白というだけではなく、普段からお世話になっている人に対して感謝の気持ちを贈るというイメージもあります。
ニューヨークのバレンタインシーズンも勿論盛り上がっていて、街中がバレンタインを待ち望んでいたかの様にShopping, Smile, Hug, Love, KISSES…と愛が溢れかえります。うーん!素敵
Loveと書かれた広告もムードを高めてくれますね。自分達が画面に映ったらキスをするというアメリカでは定番のお遊びなんですが、タイムズスクエアで行われていたバレンタインバージョンのイベントでした。
これはティファニー本店のディスプレイ。
NYを象徴するタクシーが、愛を象徴するギフト -宝石!- をいっぱい詰めてデリバリーをする所。キュートですよね。
そして何より、男性は ”最高のお花” を用意する事が最大のミッションなんです。
これは皆さんが想像するよりも遥かに!重大な事で、早い時期から気合をいれて準備をしないと間に合いません。シーズンが近くなるとフラワーショップには男性のお客さんが大幅に増え、有名店ともなると14日当日には本当にお店の外まで男性が並ぶ事になるんです。
フローリストにとってはバレンタインは頑張りどきで、私達も必死になって花束を作っていました。この贅沢な真っ赤なバラの量を見てください。作っても作っても終わりが見えない…でも、やっぱり愛を贈るお手伝いが出来ていると考えると頑張れてしまいます。
NYのバレンタインを表現する興味深いエピソードがあります。
2月14日お店が開いてすぐに、笑顔の似合う60代の紳士が奥様へバレンタインのお花を買いに来ましたが、事前にオーダーも予約もしていませんでした。
希望を伺いながらその場でアレンジメントを作成し、ガラスの花瓶に活けた大きなお花を満足そうに持って帰っていきました。
しかし…
数時間後にその男性から怒りが収まらないという様子で、何事かと思う程のクレーム電話が入りました。
“好みのデザインでは無い,お花が少ない,似た花瓶を持っている,私の事を愛していないのでは”と奥様を泣かせてしまった、との事だったのでご希望のアレンジを慌てて作り直しました。
その後”バレンタインの準備を怠った自分が悪かったのに怒ってしまった事を後悔している”と今度はお礼と謝罪の電話を下さって、奥様もバレンタインを楽しんでくれたそうでした。
こうゆう事は特にジュエリーショップやフラワーショップでは良くある事なのですが、バレンタインのお花の威力はそれ程なのです。
愛を伝えたい男性がたくさんいるって素敵な事ですよね。
男性がバレンタインに意味の込めたお花を贈る事 。-カードも忘れないでくださいね-
そんな習慣が日本にも根付いたら、きっと多くの女性が喜びます。
■写真・コラム:CARLA(カーラ) Anna Kitano
幼少期より自宅のあったアメリカ/LAを中心として様々な国の文化/世界観や空間装飾に触れながら感性を養った。書籍出版/個展等を行うシルクフラワーアーティストの母の影響もあり、客室乗務員としての勤務を始めてからフレッシュフラワーアレンジメントの世界へ。お花単体ではなく、テーブル上のコーディネートをトータルで彩り空間を楽しむというプレゼンテーションスタイルを大切にしている。
イギリス/ニューヨークに渡航。ロンドンに本店を置き、ロンドンオリンピックのメダリストブーケを作成する等で世界的に有名なJANE PACKERでの勤務を通して経験を積む。現在はイベント等のフラワー装飾/イベントレッスン等を開催しながらエアラインスクール講師としても活動中。
・取得資格等
LE CADEAU/Basic course・Advanced Course,JANE PACKER FLOWER SCHOOL LONDON/Career Course Certificate, Briller/Table Coordinate Basic Lesson,SENSE/Table Coordinate Certificate,Official instructor,Salon de M /Junior Tea Adviser