TiMEZ Interview
クリエイターやアーティスト、CEOなど、何かに没頭している人、夢中になっている人をインタビューしていく企画【TiMEZ Interview】。彼ら、彼女らは、なぜそれに没頭し、何を得たのか。そして、これから何にチャレンジしていくのか、語ってもらった。
「憧れの職業に就いたけれど、もう業界は人で溢れていた」。しかし、ニーズが多様化した今、大企業でなくてもできる個人の仕事や活動の幅は広がっています。
「アイディアは組み合わせ次第で、どんなカタチにも変えられることができる」、そんなワクワクする可能性を訪問美容室charme代表の佐藤 ユタカさんにお伺いしました。
バンドブームがきっかけで美容師に
ー美容師になったきっかけを教えて下さい。
東京都昭島市生まれで、中学生の時に音楽に興味を持ち、ドラムを習い始めて、合唱祭や市で開催の青少年フェスティバル等でライブを行っていました。
当時、ヴィジュアル系バンドブームもあり、バンドメンバーや友人達を派手な髪型にするのがとても楽しく、美容師を目指し始めました。高校を卒業して、ヘアメイクの専門学校に通いながら、バイトをし、1年後に地元の小さな美容院に就職、その後さらなる高みを目指し都内チェーン店に就職しました。
池袋で2年間の店長経験をし、30才で独立に向けて動き出しました。現在は訪問美容室charme代表として活動しながら、表参道atreveとフリーランス契約を結び、サロンワークと訪問美容を両立して活動しています。
美容師から訪問美容に
ーなぜ訪問美容をはじめたのでしょうか?また、苦労はありますか?
美容師として独立を考え始め、美容、経営関連の様々な講習を受講しつつ、独立に向けて動いてる中で訪問美容と出会いました。
平成26年の段階で、美容院の数は日本全国で23万件と大変多くなっている現状を踏まえると、独立してどこにお店を出しても「近隣住民の需要は果たしてどの程度あるのだろう?」と考えました。
そんな時にお店で待っているのではなく、こちらから出向いてサービスを提供する訪問美容なら、美容院に行きたくても行けない高齢者等の方達に喜ばれるのでは?と思ったのです。
私の祖父も要介護状態で、実際に介護が必要な人やその家族(介護者)にとって美容院等へ外出することがとても困難であることを痛感していました。実際に訪問美容を始め、ご利用施設やご自宅に伺い、美容サービスを提供することにより、美容院に行かなくても綺麗になることが可能になり、とても喜んで頂いてます。
訪問美容を始めて、色々な事を勉強し、大変な事もありますが、全部今後の自分の糧になると考え、あまり苦労とは感じません。なにより、やりがいをとても感じられる仕事で楽しいです。
訪問美容をした後、後日訪問先にご連絡をするのですが、お客様、ご家族の方、施設の方等たくさんの方々から喜びの声を聞くことができます。このように美容師という職業を通して、お客様を綺麗にし、喜んでいただけるという原点を改めて再認識することが出来ました。
訪問美容をきっかけに広がる視点
ー今後チャレンジしていきたいことを教えて下さい。
訪問美容を通して、様々な出会いがあり、新たに職業としても展開していく中でなにかしらの形で社会に対して恩返ししていけたらと考えております。現在は児童養護施設等でボランティアカットもしております。
今年は私が小学生の時に所属していたサッカーチームでコーチをしている私の父親と一緒に、地域の子供にサッカーを教え、自身も楽しみながら子供達と交流しようと計画しています。何しろ私の仕事も健康が資本の仕事ですから体力作りも兼ねてサッカーボランティアにも関わっていきたいと考えています。
ー佐藤さん、ありがとうございました!高齢化社会がはじまっている日本では、非常に需要がありそうなサービスですね。最近では犬や猫も高齢化が進んでいるので、トリマーさんとコラボレーションして、ワンちゃんネコちゃんも一緒に綺麗にしてあげるというサービスもいいかもしれませんね!これからもご活躍期待しております!TiMEZ編集部