ヴィンテージと窓と。インナーサッシ編【TiMEZ Vintage2】

ヴィンテージと窓と【TiMEZ Vintage2】

建築家・大工Chuckie(チャッキー)さんに、お洒落&ヴィンテージ風にアレンジする家具や、リフォーム、DIYなどのコツやポイントなどをお伺いする連載、TiMEZ Vintage。今回は、寒い冬に「おしゃれに暖かく過ごすための窓」についてお話をお伺いしました。

 

寒い。とにかく寒い。
寒いと動きたくなくなる。

暑いのも嫌いだが、寒いのも嫌い。
なんと人間はわがままなのだろう。 いや、私だけか。

住宅における、寒暖対策の簡単で効果的な方法として、二重サッシというのがある。みなさんもCMなどで、一度は耳にしたことがあるのではないか?外部サッシの部屋側に、もう一つサッシを取り付けることにより、空気層を作り、断熱効果や結露の軽減等ができ、なおかつ冷暖房の効き目を効果的にするという、何ともエコですぐれた考え。

そう聞くと、すぐにでも取り付けずにはいられない。

 

だが!!

一般的に市販されている二重サッシの多くは、見た目が普っつー。
極めて普っつー。 笑

全ての住宅に違和感の無いようにデザインされているのだろうが、せっかくのビンテージな雰囲気の家や、カントリーライクな家などには、まったくもって合わない。

つまりダサくなる 笑

やはりオシャレは我慢なのか? 
でも、寒いのも嫌だが、ダサいのも嫌。なんと人間はわがままなのだろう。いや、私だけか。笑

しかし!わがままで何が悪い!自分の家じゃ!という方もさぞ多いだろう。新しい発見や、発想の種は不満の中にあるものだ!
何か簡単ビンテージな方法はないだろうか?

考えてみよう。

 

*まず、新しいサッシのヴィンテージ感の無さ

それはどこなのだろう?まずは原因を考える

キレイすぎて面白みに欠ける
色、作りが現代っぽい
素材が現代っぽい   etc…

かなり大きく見てこんなところだろうか? まあ、建築屋的には山ほどあるのだが、これくらいにしよう。

大きな違いで、しかも印象が大分変るのは、やはり色と質感だろう。本来ならここでアンティーク風な塗り方や、色合い、モルタルなんかを混ぜた質感の出し方….. なんかを解説するべきなのだが、その辺りは素晴らしい手法が解説されている本等があるので、そちらを参考にしてほしい。 笑

色はとても重要だ。  
やり方を省くくせに。 笑

じゃあ何を解説するのだ。と。ここはどこだ? そう、TiMEZ Vintage。そこらにない、ちょっとひねった斜めの視点で行こうではないか。

 

*ヴィンテージの1  アメリカ、イギリスアンティーク、インダストリアル風味

・あえてはみ出して色を塗る。笑  

いきなり随分邪道だな!と思う方もいるかと思うが、ちゃんとした理由があるのだ。素晴らしい着色法をどこかで学んできたあなたは、ガラスに色がはみ出さない様にマスキングをしてきれいに塗ろうとするだろう。

正しい。大いに正しい。
が、しかし、ヴィンテージ風味という概念から見ると少し違う。

よーく、昔の写真とかを見てほしい。欧米の人たちは、基本セルフビルドでリノベーションを昔から行ってきている。なので、その都度のフィーリングや感覚でガンガン塗る。そのフィーリング具合がおよそ適当。笑 細かいことも気にしないので、結構はみ出している。笑

しかし、それがあってのヴィンテージという考え方があると思うのだ。そのいい感じの抜け感が、きっちりしすぎる新品に雰囲気を与えるだろう。少し厚めに、はみ出して塗ったりすると、お菓子の家みたいになって可愛い。施工中もきっと楽しいし、話のネタになること請け合いである。

 

*ヴィンテージの2  イギリス、フランスのアンティーク風味

・ガラスの周りをコーキングで縁取る。

40sなどのアンティークなインテリアの写真を見ると、ガラスと木枠の周りになにかが付着している物がよくある。これは水糊といって、当時の技術力では、ガラスと枠の固定方法が難しかったため取られた手法である。

これをクリアーのコーキングで再現する。あら不思議、そうすることにより、ガラスと枠の輪郭がぼんやりとして優しいヴィンテージ感が!ただし、70s位の雰囲気には、時代背景を考えると違和感のある方法なので注意。

 

イラスト解説

ジーン君とボーンちゃん1.JPG

 

ジーン君とボーンちゃん2.JPG

 

ジーン君とボーンちゃん3.JPG

 

ジーン君とボーンちゃん4.JPG

イラスト/Chuckie

 

*ヴィンテージの3  どのヴィンテージにもいける方法


・インナーサッシ自体を作る

最後はワンランク上の方法。インナーサッシ自体を木製で作ろうと。

あえて売っているものを使う必要はない。要は空気層の確保なので、もう一つサッシがつけば良いのだ。それを作ってしまおうと。しかし、これはかなり器用で木工に慣れた方なら可能かもしれないが、ご自身で作ることはお勧めはしない。そう、これは業者に任せた方が良い。プロデュースをご自身ですればよいのだ。

その後自分で色付けしたり、削ったりしてエイジングをかけてみてもいい。この方法の肝は、何と言っても信頼がおけ、ご自身の好みの空気感を理解している業者選びだろう。センスが揃わないと絶対にイメージがずれる。もちろん、私にお任せいただいたら、ありがたき幸せ 笑 だが、なんにしてもイザという時の、長くお付き合いできるパートナー選びは大切だという事だ。

 

施工例

ヴィンテージと窓と【TIMEZ VINTAGE2】施工例 1

美容院の窓の回りにぼかしのクリアーを吹き付けた。アンティークの柔らかさを狙った。

 

美容院内鏡 こちらも周辺に艶消しクリアーこれだけで雰囲気がぐっと上がる

美容院内鏡 こちらも周辺に艶消しクリアーこれだけで雰囲気がぐっと上がる。

 

これらの方法はほんの一例である。

今回はあえて、かなりラフなやり方を紹介したが、頭を柔らかーく、楽しむことが何よりだという事を今回はお伝えしたかったので、あえて極端な例を出した。

適当を研究し適当にやる 笑   
適当→リラックス

いい感じの抜け感がヴィンテージの要素の一つだ。

どうやろうか?悩んだり、迷宮入りしても大丈夫。どーせ、答えなど一つじゃないのだから。それくらいの気持ちが、あなたの発想のドアを開けるだろう。

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■chuckie(チャッキー)

建築家。大工
大工の家に生まれ育ち、何も買い与えられなかった為、自分で作るしかないと幼少の頃からしょうがなく創作。現在に至る。建築、リノベーション、リフォームを行う工務店stones、 家具、雑貨等のデザイン施工を行うCOARSE THREAD US 同代表。ヴィンテージは何でも好き。特に音楽、モーターサイクル、ファッション等に造詣が深い。自称「スラム街のアインシュタイン」好きな言葉は「だが断る」。

 
・詳しい作品紹介、日常は筆者Instagram
・質問、施工お見積り等はstones.ishii[アット]gmail.comまで

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